旅行記 4月15日(土) (3) @Bus Depot

殺風景な場所にある Santa Fe の Bus Depot 。
辿り着くと閉まっとる。
どうやらバスが到着する時間帯だけ開いとるらしい。
することもないので、裏手にあったコンビニみたいなとこに入りビールとスナック菓子を購入。
「 ID を見せてね 」 と言われパスポートを提示。
へえ、やっぱり見せないけんのやね。
ここで、もう一回レイナに電話してみた。
女性が電話に出たんで、てっきりレイナかと思って日本語で話し掛けても要領を得ん。
「 Are you Rayna? 」 と尋ねると、ちょっと間があって聞き覚えのある声に代わった。
おおおお! レイナじゃ。
どうやらメールで教えてくれとったのは、彼女のお祖母ちゃんの携帯番号やったらしい。
日本でしか会ったことのないふたりが、いまアメリカの東南部と中西部におって電話で話をしよることに、すごく不思議な気持ちになる。
しばらくお互いを懐かしんで、この旅のこと、これからのことなんかを話して、受話器を置く。
ありがと、レイナ。
またいつか、どこかで会えたらええのー。
そしたら隣の電話を使いよった女の子が 「 español? 」 とかなんとか訊いてきた。
もちろんオレは首を横に振る。
どう見てもオレはアジア人やろうに。
ビールを飲んでほろ酔いのままバスに乗車。
バスの揺れにさらに酔いが回り、いい気分でいつの間にか眠ってしまう。
気付いたら Albuquerque に到着という感じ。
しかし、ここでの待ち時間が実は長い。
夜の9時に到着して Flagstaff へ行くバスが出るのは夜中の2時半。
約6時間もある。
Bus Depot の周りにはなにもなさげ。
てか、暗くて出歩くには危なそうやし。
Bus Depot 内も常時警備員が巡回しとって、怪しげな若モンが入ってくれば、 「 あんた、チケット持ってんのん? 」 と追い出してくれるから、ここにおれば安心てな感じ。
いや、出歩くと危ないってことの裏返しか。
はて、どーしたものかと福岡の友達に電話してみる。
どうやら彼の出身地と Albuquerque は偶然にも姉妹都市らしい。
売店で絵葉書を買って書いてみる。
住所を知っとりゃ、こっちの友達にも書くんやけど、あいにくと住所までは知らん人ばっかり。
なので宛先は、実家や高校の時の友達やら。
記念に自分宛にも書いてみた。
お腹も減ってくる。
しかし、 Bus Depot 内の売店で売っとるバーガー類は食べる気がせん。
ああ、あっさりしたものが食いたい・・・。
メニューをよく見ると、夜中の1時から Breakfast Set の販売が始まるらしい。
バーガーよりは、まだ食えそう。
てことで、1時まで待ち、1時になったとたん、 「 Good Mor–ni–ng! 」 と お目当ての品を注文して平らげる。
ああ、満足満足。
しかしまだ時間はある。
同じようにバスを待つおじさんとお話をする。
おじさんっちゅうても、多分あんま歳は変わらんかもしれんけど。
なんでも California の掘削現場で仕事をしよったらしいけど怪我をして仕事ができんくなり、お金もなくなってヒッチハイクでここまで来たらしい。
なけなしのお金でバスのチケットを買い、これから帰るとか。
まあ、オレも仕事辞めて、こんなとこでなにやっとるんだかとか思ったり。
「 なんかお菓子かなんか持ってるかい? 」 と言われ Santa Fe で買ったスナック菓子と Bottled Water をあげる。
でもモノを恵むとかそういう感じではなくて、二度と会うこともないようなふたりが偶然にココで出会って、ビールの乾杯代わりみたいな、そんな気持ち。
そのうち彼の乗るバスが先に到着し、握手をしてお別れ。
握手をした手がすごくデカクて、あったかくて、その感触はよく覚えとる。
しかし、2時半を過ぎてもオレの乗るバスはまだ来ない。
さすがに眠たくてベンチでウトウト。
ようやくバスが到着したのは2時間遅れの4時半ごろ。
おせーーよ。

